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「しわ」のケア・治療のいろいろ

[2024.11.06]

前回は皮膚の衰えの原因や、シワの分類についてお話ししました。今日はシワの治療とケアについてのお話しです。

◉表皮ジワ(乾燥ジワ)は保湿が重要

皮膚にシワができる原因として、水分不足があります。皮膚の水分量が少なくなった皮膚に保湿剤を使うと、皮膚の潤いが増して皮膚のハリも回復します。これが保湿剤で消える乾燥ジワの実態です。
つまり、乾燥ジワは仮の小じわであって、皮膚の弾力がなくなってできる真の小ジワとは別に考える必要があります。
しかし、早いうちに保湿剤などで対処しなければ、真の小ジワ(真皮ジワ)に移行します。

◉真皮ジワ(小ジワ・大ジワ)の治療とケア

①外科的な治療(美容外科のシワ治療)
昔施術されていた皮膚を縫い縮めて、シワを伸ばすフェイスリフト(切開リフト)と呼ばれる手術は、一時的には効果がありますが、しばらくするとまたシワが寄ってきます。その為手術を繰り返す事になり、現在ではほとんど行われていません。

現在は『糸リフト』という施術や、レチノイド外用、ボトックス、フラクショナルレーザー、専用の注射器でヒアルロン酸などのフィラー(充填物)を注入する方法が多く用いられています。

『糸リフト』とは、吸収される素材(もしくは非吸収糸)でできた糸を皮膚の下に挿入し、たるみ を引き上げる美容施術です。この糸には突起(コグ)がついており、これが皮膚や筋肉を直接引き上げてリフトアップし、小顔効果も期待できます。

糸の素材は様々で、種類によって効果の持続期間が異なります。
当院では、約半年で身体に吸収されるポリジオキサノン(PDO)を使用しています。吸収後もコラーゲンの生成が起こり、リフトアップ効果が約一年続くと言われています。
非吸収系の糸を使用したとしても、年齢と共にたるみは起こるため、再び糸リフトをした場合に、皮膚の中に糸が増えてしまいます。
そのため最近はある程度時間が経つと溶けてなくなる糸を使用することで、繰り返せるものとなっています。

②美容皮膚科におけるシワ治療
シワの深さが真皮レベルまで達した場合の治療は
、従来難しいと考えられてきました。(外側から表皮→真皮→皮下組織の順)
しかし、最近ではさまざまなシワの治療法が研究、開発されています。美容外科だけでなく、美容皮膚科の分野でも、ケミカルピーリングをはじめトレチノイン療法、レーザー機器による治療、ボトックスを注入して表情筋を弛緩させるボツリヌス療法、ヒアルロン酸などのフィラー注入療法などが用いられています。

当院が採用している『ダーマペン』も小じわ改善が期待できます。
ダーマペンは髪の毛よりも細い針を使用して皮膚の表面に小さな穴を空けて、傷の修復能力を利用してニキビ痕・毛穴の開き・小じわやくすみを改善します。
また、ダーマペンで約0.02ミリほどの針で穴を空け、そこに『ヴェルベットスキン』を浸透させると、真皮のコラーゲンの生成が促され、新しい細胞生成を促すことで更に毛穴の開きや肌のくすみ、しわなどの改善も期待ができます。
エイジングケアとしても人気です。気になる方はお気軽にご相談ください。

ビタミンA誘導体のひとつであるトレチノインは、表皮のターンオーバーを改善させる作用があります。抗シワ作用のほか、肌を滑らかにしたり、真皮レベルでのハリを取り戻したりと、小じわだけでなく皮膚のさまざまな症状を改善することができます。
また、角質を剥がしながら皮脂腺の機能も低下させるため、ニキビ治療にも有効です。
ただし、皮膚を薄くすることによる副反応が起こる可能性があります。
特にトレチノインは皮剥けや乾燥が起こりやすいため、当院は同じビタミンA製剤であるレチノール配合の『ナノメッドVAエッセンス』を採用しています。

③抗シワ物質
入浴後に消えるような乾燥ジワは、角質細胞間脂質(セラミド)や天然保湿因子などの保湿剤で改善することができるが、真皮レベルに達した老化ジワにもある程度の期待ができる物質としては、ビタミンC、ビタミンE、βカロテン、リコペン、アスタキサンチン、レチノール、エストラジオール、スフィンゴシン誘導体、フコイダンなどがあります。いずれも化粧品に配合されているものです。
レチノールはいわゆるビタミンAのことで、トレチノインほどの作用はないですが、乾燥や赤みなどの副作用が出にくく、穏やかなシワ改善効果が認められています。
また、表皮のターンオーバーを改善するものとしては、αヒドロキシ酸(AHA)などがあります。

④パック
パックは、皮膚と外気を遮断して水分の蒸発を防ぎ、皮膚に潤いを与え、新陳代謝を活発にするものです。パックによって作られた膜は皮膚に適度の緊張感を与え、皮膚にハリを与えるとされています。毎日のパックは大変ですが、週末や、日焼け後はパックで保湿するとシワ防止になります。

⑤顔のマッサージ
コールドクリームやマッサージクリームで肌をマッサージすると、皮膚の新陳代謝が活発になり、皮脂や汗の分泌が盛んになります。
皮膚の血行も促され、皮膚のツヤ、ハリ、潤いに結びつくとされています。
ただし、長い時間のマッサージは肌への負担になり、シワを悪化させる場合もあるため、優しく短い時間(5〜10分)で行いましょう。

★まとめ

しっかりと保湿を行い、規則正しい生活を送りましょう。
気になる施術や、スキンケアがあれば、お気軽にご相談ください。

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