メニュー

真皮縫合について

皮膚は表皮(皮膚の表)と真皮(皮膚の下)から成り立ちます。真皮とは主に膠原繊維(コラーゲン)から形成されており、皮膚へ“ハリ”を与えている強固な皮下の組織です。真皮縫合とは名前の通り真皮を縫合することを指します。皮膚(表皮)のみ縫合しても抜糸後も傷は開く方向に力が働くため瘢痕が目立ちますが、真皮縫合を行うことで傷にかかる張力を減らし、瘢痕(傷跡)を軽減することができるため真皮縫合と皮膚縫合の2層縫合を形成外科では行っております。(真皮縫合は傷を盛り上げておくことで開く力が弱くなったときにちょうど平らになるくらいをイメージして行います。顔面や頸部ではあまり傷を盛り上げる必要がないといわれており、盛り上げの程度などは部位によって異なります。真皮縫合に使用する縫合糸は吸収性のものを用いることが多く、それぞれの製品によって吸収されるまでの期間が異なります。縫合糸は異物であるため吸収されることが望ましいと考えられていますが、張力を長く維持したい場合などは吸収糸をあえて使用しない場面もあります。真皮縫合は形成外科の手技の中でも基本的なものですが、段差がなく均一に縫合するように常に注意を払いながら行います。そうすることで早期の抜糸が可能となり瘢痕(傷跡)を減らすことができ、傷を目立たなくすることが可能です。また、抜糸が必要な表皮縫合をテープやダーマボンド(接着剤)で代用することで抜糸を省略でき、お子様の傷の処置などではとても有用です。抜歯後も創部の安定のためにマイクロポアテープの貼付をすすめております。これはテープによる創部の安静と遮光を期待して行っております。このように真皮縫合だけではなく、患者様自身で行って頂く後療法も傷跡をきれいに仕上げるためには大変重要になってきます。傷のことで何かご不安なことなどがあればお気軽にご相談下さい。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME