陥没乳頭
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陥没乳頭とは
陥没乳頭とは乳頭が皮膚の下に埋没陥没している状態のことをいいます。陥没乳頭の重症度は3段階に分類され刺激をして乳頭が突出するものは軽度ですが、刺激しても変わらないものが重度となります。陥没乳頭は女性の10%程度(報告に差がある)に認めるともいわれており、見た目だけではなく授乳の際には赤ちゃんが授乳しにくくなるといった機能的なデメリットもあります。
陥没乳頭は保険適応?保険適応外?
保険適応の目安としては40歳未満、授乳の予定や機能障害がある場合に適応となります。整容面の改善のみを目的とした手術は保険適応とはなりません。
陥没乳頭の原因
大部分は先天的な要素の影響が大きく乳管と呼ばれる乳腺組織から乳頭にお乳を運ぶ管の成長が悪く、乳管の周りに硬い瘢痕状の組織が付着し乳頭が突出するのを邪魔した状態になっていることが原因と考えられています。また、乳がん、乳腺炎、乳房手術や授乳後に陥没乳頭になることも指摘されています。
陥没乳頭の分類(Hanらが提唱)
グレードⅠ:刺激を与えると乳頭は突出し、特に牽引をしなくても維持される
グレードⅡ:刺激を与えると乳頭は突出するが時間がたつと後戻りしてしまう
グレードⅢ:刺激を与えても乳頭は出てこない(重症)
陥没乳頭の治療
グレードⅠ、Ⅱは保存的治療でも軽快する可能性が指摘されておりますが、注射器のシリンジを利用して乳頭を直接吸引する方法がありますが、効果が限定的で陥没乳頭がごく軽度の場合に有効です。多くの場合では外科的治療が必要になります。手術は局所麻酔、日帰りで行っておりおおよそ両側で1時間程度かかります。手術は乳管を温存する方法と温存しない方法があります。授乳を控えている場合には可能な限り乳管を温存します。手術には保険が適応されます。(40歳未満、授乳予定がある方が目安)見た目目的の改善の場合は保険が適応されないことがあります。
乳管を温存する場合(酒井法):局所麻酔を行い乳頭を縦に切ります。乳管の周りにある硬い瘢痕組織を周りから剥離します。場合によっては真皮弁を作成し、乳頭の中で橋渡しにすることで乳頭が沈むのを予防します。その後傷を丁寧に縫合し、終了です。この方法は陥没乳頭治療の第一人者である酒井成身先生が開発された治療法で多くの形成外科医はこの方法を行うことがい多いようです。ただ酒井先生も発表されているように陥没乳頭の手術は非常に難しく、再発するケースも多く術後のアフターケアも重要でありと考えております。
乳管を温存しない方法:乳頭の外側で三角弁を作成します。皮下トンネルを作成する際に乳管を切離します。、皮弁を皮下に充填し、乳頭が引き込まれないように中に土台を作成します。傷を丁寧に縫合し終了です。
陥没乳頭の手術は難しい手術であり、再発することも多い術式です。当院では術後に糸の牽引を2-4週間程度行ってもらい再陥凹を予防しております。
合併症
出血、血腫、感染、創部離開、瘢痕拘縮(傷跡が目立つということ)、術後疼痛、再発、再手術の必要性、局所麻酔に伴うアレルギーなど
*診察時に同意書を用いて詳しくお話させて頂きますのでご不明な点などありましたらお気軽にお尋ね下さい。
術後の通院、処置について
術後は3日目を目安に再診をして頂きます。抜糸までは自宅で処置を行ってもらいますが、通院ご希望の方はご相談下さい。シャワーは術創部に問題がなければ翌々日から可能です。抜糸は7-14日を目安に行っております。抜糸後は乳輪の部分に傷がある場合は保護テープをはることがあります。