かぶれの原因と治療
広島市安佐南区の祇園に位置するわかば皮ふ形成クリニックでは、日常的に起こりやすいかぶれ(接触性皮膚炎)の診療に力を入れています。皮膚の赤みやかゆみは、単なる一時的なトラブルと思われがちですが、放置すると跡が残ったり、全身に症状が広がったりすることもあるため注意が必要です。当院では日本形成外科学会認定 形成外科専門医および指導医である院長をはじめ、皮膚の構造を熟知したスタッフが、お一人おひとりの症状に合わせた丁寧な診断を行っています。下祇園駅より徒歩5分という通いやすい環境で、皮膚科と形成外科、さらに美容皮膚科の視点を組み合わせ、健やかな肌を取り戻すための「再健外科」としての医療を提供いたします。
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かぶれの原因
皮膚が何らかの物質に触れることで起こる炎症を、医学的には「接触性皮膚炎」と呼びます。このかぶれには、大きく分けて「刺激性」と「アレルギー性」の2つのメカニズムが存在します。どちらも一見すると似たような症状に見えますが、原因の特定や対処法が異なるため、正しく理解することが大切です。
刺激性接触性皮膚炎
特定の物質が持つ毒性や刺激によって、誰にでも起こる可能性があるのが刺激性接触性皮膚炎です。アレルギー体質かどうかに関わらず、物質の刺激が皮膚のバリア機能を超えたときに発症します。以下のような物質が代表的な原因となります。
- 酸やアルカリ性の強い洗剤、化学薬品
- マニキュアの除光液や石鹸
- 植物のトゲや毛(イラクサなど)
- おむつ内の尿や便、唾液
特にお子さんのおむつかぶれは、尿や便に含まれるアンモニアなどが長時間皮膚に触れることで起こる、この刺激性皮膚炎の典型例です。
アレルギー性接触性皮膚炎
特定の物質に対して免疫反応が過剰に働いてしまうことで起こるのが、アレルギー性接触性皮膚炎です。これは「Ⅳ型アレルギー」と呼ばれ、一度その物質に反応する体質(感作)が成立すると、それ以降はごく微量の接触でも激しい症状が出ることが特徴です。原因物質として多いのは以下の通りです。
- 化粧品やシャンプーに含まれる香料、防腐剤
- ネックレスやピアスなどの金属(ニッケル、コバルトなど)
- 湿布薬や塗り薬などの医薬品
- ゴム製品(ラテックス)や植物(漆、銀杏など)
化粧品によるかぶれは原因の半分以上を占めると言われており、今まで問題なく使えていたものでも、ある日突然アレルギー反応が出ることがあります。
光接触性皮膚炎
特定の物質が皮膚に付着した状態で、日光(紫外線)を浴びることで初めて発症する特殊なかぶれです。湿布薬(ケトプロフェンなど)を貼った場所が、剥がした後に日光に当たって赤く腫れるケースがよく見られます。自分では原因に気づきにくいパターンの一つです。
かぶれによって引き起こされる病気
かぶれを放置したり、適切でない自己流のケアを続けたりすると、症状が複雑化して他の病態を招くことがあります。かゆみが強いからといって、患部を激しく掻き壊してしまうことは避けなければなりません。
自家感作性皮膚炎
最初にできたかぶれが強く、適切な治療が遅れると、その場所で壊れた組織や細菌などが抗原となり、血液を介して全身に湿疹が広がってしまうことがあります。これを自家感作性皮膚炎と呼びます。元の患部から離れた場所にまで「飛び火」したようにブツブツが広がるため、非常に強いかゆみを伴い、日常生活に支障をきたします。
続発性細菌感染症
かぶれた部分を爪で掻きむしることで皮膚に傷ができ、そこから細菌(黄色ブドウ球菌など)が侵入して感染を起こす状態です。ジュクジュクと膿を持ったり、痛みが出たりすることがあります。お子さんの場合は、ここから「とびひ」へと発展することもあるため、早めの処置が必要です。
とびひの詳細については「とびひ(伝染性膿痂疹)」のページを参照してください。
色素沈着と肥厚
慢性的にかぶれを繰り返したり、炎症が長引いたりすると、皮膚が厚くなってゴワゴワしたり(苔癬化)、茶色く跡が残ったり(炎症後色素沈着)します。特に形成外科や美容皮膚科の視点からは、こうした「見た目の悩み」を残さないことが重要と考えています。跡を残さずに治すためには、初期段階で炎症をしっかり抑え込むことが不可欠です。
かぶれの処置や治療法
わかば皮ふ形成クリニックでは、現在の炎症を抑える対症療法と並行して、再発を防ぐための原因特定のアドバイスを行っています。皮膚の外科的な知識を持つ形成外科専門医の視点を活かし、肌のバリア機能を修復するための最適なアプローチを提案します。
原因物質の除去と回避
治療の第一歩は、何よりも「原因となっているものに触れない」ことです。新しい化粧品やヘアカラー、使い始めたばかりの洗剤、特定の植物などが原因として疑われないか、診察時に詳しくお話を伺います。おむつかぶれであれば、頻繁な交換や座浴で皮膚を清潔に保つといった生活指導も行います。
ステロイド外用薬による治療
炎症を鎮めるための基本となるのはステロイドの塗り薬です。症状の強さや、塗る場所(顔、体、手足など)によって適切なランクの薬剤を選択します。当院では患者さんの不安に寄り添い、効果的な塗り方や回数を丁寧にご説明します。ステロイドのランクには主に以下の5段階があります。
- ストロンゲスト(最も強い)
- ベリーストロング(かなり強い)
- ストロング(強い)
- ミディアム(普通)
- ウィーク(弱い)
自己判断で途中で塗るのをやめると再燃することがありますので、症状が落ち着いてからも医師の指示に従って徐々に回数を減らしていくことが大切です。
内服薬によるサポート
かゆみが非常に強く、夜も眠れないような場合や、掻き壊しを防止する必要がある場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服を併用します。これにより、かゆみの悪循環を断ち切り、皮膚の回復を早めます。全身に症状が広がっている重症例では、短期間のみステロイド薬を内服していただくことも検討します。
じんま疹のような症状が併発している場合については「じんま疹」のページも合わせてご確認ください。
バリア機能の回復(保湿)
かぶれが起きている皮膚は、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなっています。炎症が引いた後も、保湿剤(ワセリンやヘパリン類似物質など)を使用して、肌の状態を整えることが再発予防につながります。当院では美容皮膚科も併設しているため、健やかな肌を保つためのスキンケアのご相談も承っております。
かぶれの原因と治療についてのよくある質問
Q1. 市販の塗り薬を使っても治りませんか?
A1. 軽症であれば市販薬で改善することもありますが、原因物質に触れ続けている限り再発します。また、症状に合わない強い薬を使い続けたり、逆に弱すぎる薬で長引かせたりすると、跡が残るリスク因子となります。早めに皮膚科を受診されることをおすすめします。
Q2. 金属アレルギーかどうか調べることはできますか?
A2. 原因の特定には「パッチテスト」という検査が有効ですが、現在当院ではパッチテストは実施しておりません。検査が必要と判断される場合には、適切な近隣の医療機関をご紹介させていただきますので、まずはご相談ください。
Q3. ステロイドを塗ると皮膚が黒くなると聞いたのですが本当ですか?
A3. 塗り薬そのもので皮膚が黒くなることはありません。皮膚が黒ずむのは、薬の影響ではなく、かぶれによる炎症自体が原因で起こる「炎症後色素沈着」です。むしろ適切にステロイドを使用して早く炎症を鎮めるほうが、跡を残さないためには効果的です。
Q4. 赤ちゃんのおむつかぶれがなかなか治りません。
A4. おむつかぶれだと思っていたら、実は「カンジダ」というカビの一種が原因である場合があります。この場合、ステロイドを塗るとかえって悪化してしまいます。なかなか治らない場合は、顕微鏡検査などで原因を確認する必要があります。
院長より
広島市安佐南区の皆さんに寄り添う「わかば皮ふ形成クリニック」の院長、江草豪です。私は日本形成外科学会認定 形成外科専門医および指導医として、これまで多くの皮膚トラブルや手術に携わってきました。かぶれは誰もが経験する身近な症状ですが、実はその背景には複雑なアレルギー反応や、日常生活の中の意外な原因が隠れていることが少なくありません。
私たちのクリニックが大切にしているのは、単に薬を出すことだけではなく、患者さんが「なぜかぶれてしまったのか」を一緒に考え、再び同じ悩みを繰り返さないようにサポートすることです。特に女性の方は化粧品によるかぶれで悩まれることも多いですが、当院では一般皮膚科の治療だけでなく、美容皮膚科の知見も活かしたアドバイスが可能です。「美容の前にまずは皮膚病を治して」と断られた経験がある方も、当院なら並行して相談いただけますのでご安心ください。
形成外科の分野には、欠損した組織を治す「再建外科」という言葉がありますが、私は当院での診療を、皆さんの健やかな生活を取り戻すための「再健外科」であると考えています。些細な赤みやかゆみでも、それがコンプレックスやストレスになる前に、ぜひお気軽にご相談ください。安佐南区祇園の地で、皆様が笑顔で過ごせるお手伝いができることを願っております。
当院の診療方針については「皮膚科について」のページでも詳しく解説しています。お困りの際はいつでもLINE予約やWEB予約をご活用ください。

