わきが
わきが(腋臭症)は、デリケートなお悩みであり、周囲の目が気になって社会生活に消極的になってしまうなど、深いコンプレックスの原因となりやすい疾患です。広島市安佐南区のわかば皮ふ形成クリニックでは、日本形成外科学会認定の形成外科専門医および指導医である院長が、医学的根拠に基づいた適切な診断と治療を行っております。私たちのクリニックはJR下祇園駅より徒歩5分の場所にあり、皮膚科や美容皮膚科も併設しているため、においの問題だけでなく多汗症状や肌荒れなども含めて総合的にサポートできるのが大きな強みです。特に保険適応による日帰り手術には非常に力を入れており、形成外科医として培った繊細な技術を活かして、患者さんのコンプレックスを解消し、健やかな毎日を取り戻す「再健外科」としての役割を大切にしています。お一人で悩まず、ぜひ私たちにご相談ください。
わきが(腋臭症)の症状について
わきが(腋臭症)の症状は、自分ではなかなか気づきにくい一方で、一度気になりだすと非常に強いストレスを感じるものです。臨床の現場で私たちが患者さんからお聞きする主な症状や特徴には、以下のようなものがあります。
- 脇の下から特有の強いにおいがする(鉛筆の芯のような、あるいはスパイシーなにおいと表現されます)
- 服の脇の部分が黄色く変色したり、黄ばんだりしやすい
- 耳垢が湿っている(軟らかい状態である)
- 緊張したり運動したりした際に、においがより強く感じられる
これらの症状は、思春期以降にアポクリン腺の活動が活発になることで顕著に現れ始めます。特に耳垢の湿り気については、アポクリン腺が外耳道にも存在するため、わきがの可能性を判断する一つの目安となります。また、ご家族に同様の症状の方がいらっしゃる場合も、遺伝的な背景から発症の可能性を考慮します。
周囲からの指摘が社会生活に支障をきたしている場合や、においを気にするあまり人前に出るのが怖くなってしまうようなケースでは保険適応で治療を行っております。
わきが(腋臭症)の原因について
人間には汗を分泌する腺として、エクリン腺とアポクリン腺という2つの種類があります。エクリン腺は全身にあり、主に体温調節のためにサラサラとした汗を出しますが、わきがの主な原因となるのはアポクリン腺です。
アポクリン腺と細菌の働き
アポクリン腺は脇の下や乳輪、陰部などの限られた場所に存在し、毛根とつながっています。この腺から出る汗自体は本来無臭なのですが、タンパク質や脂質を含んでおり、これが皮膚の表面にいる細菌によって分解されることで、独特のにおいが発生します。わきがの方は、このアポクリン腺の数が多く、分泌量も多い傾向にあります。
遺伝的要因と環境の影響
わきがは遺伝的な要素が非常に強く、親御さんのどちらか、あるいは親戚にわきがの方がいる場合、お子さんにも遺伝する確率が高いと考えられています。また、食生活の欧米化による脂質の摂取増加や、過度なストレスもにおいの悪化を招く一因となり得ます。ホルモンバランスの変化も影響するため、思春期に症状が強く現れるのが一般的です。
わきが(腋臭症)の病気の種類について
わきがに関連する悩みは、医学的にいくつかの状態に分けられます。当院では患者さんの状態がどれに該当するかを丁寧に見極め、治療方針を決定します。
腋臭症(わきが)
アポクリン腺からの分泌物と細菌が混ざり、特有のにおいを発する状態です。においの程度には個人差がありますが、社会生活において本人が苦痛を感じている場合、治療の対象となります。
多汗症(原発性腋窩多汗症)
においよりも「汗の量」が異常に多い状態を指します。エクリン腺からの発汗が過剰で、シャツに大きな汗じみができたり、滴り落ちるほどの汗に悩まされたりします。わきがと合併していることも多くあります。
自臭症(自己臭恐怖症)
客観的な診察ではにおいがほとんど認められないにもかかわらず、自分には強いにおいがあると思い込み、悩んでしまう状態です。当院では診察時に実際ににおいを確認し、必要があれば手術ではなく適切なカウンセリングや生活指導をご提案することもあります。
多汗症に関する詳しい治療法については「ボツリヌス注射」のページをご覧ください。
わきが(腋臭症)の治療法について
当院では、形成外科的な手術から手軽に始められる塗り薬まで、幅広い治療選択肢をご用意しております。症状の重症度やライフスタイルに合わせて最適な方法を選択します。
保険診療による日帰り手術(皮弁法)
重度のわきがに対して、最も効果が高いとされるのが「皮弁法(せん除法)」という手術です。形成外科医としての技術を最大限に発揮し、直接目で確認しながらにおいの元を取り除きます。
- 脇のシワに沿って数センチ切開し、皮膚を反転させます。
- においの原因となるアポクリン腺を目視で確認しながら、丁寧にハサミで除去します。
- 除去後、止血を確認し、皮膚を元に戻して縫合します。
- 術後は「血腫(血が溜まること)」を防ぐため、数日間脇を厚く固定します。
手術のメリットは、においの元を物理的に取り除くため、長期的かつ確実な効果が期待できる点です。当院では18歳以上を原則として手術を行っております。詳しくは「当院の日帰り手術」のページで解説しています。
塗り薬による治療
原発性腋窩多汗症の基準を満たす場合、保険適応の塗り薬が処方可能です。汗の量を抑えることで、においの拡散を防ぎ、症状を緩和させます。毎日継続して使用する必要がありますが、痛みを伴わないため、低年齢の方や手術を希望されない方に適しています。
ボツリヌス注射(自費診療)
脇の皮膚にボツリヌス菌由来の製剤を注射することで、神経から汗の腺への指令をブロックし、発汗を劇的に抑える治療です。効果は4ヶ月から6ヶ月程度持続します。定期的な処置が必要ですが、ダウンタイムがほとんどないのが魅力です。
自費診療の費用等については「料金表」のページを参照してください。
医療レーザー脱毛
脇毛を脱毛することで、細菌の繁殖場所を減らし、においの発生を抑制する効果があります。特ににおいが軽度の方や、手術後の補助的なケアとしても有効です。
脱毛の詳細は「医療脱毛」のページを確認してください。
わきが(腋臭症)の治療に関するよくある質問
Q1.手術をすればにおいは完全にゼロになりますか?
A1.手術によってアポクリン腺の大部分を取り除きますが、医学的ににおいを100%なくすことは困難です。一般的には70%から80%程度の改善が得られるとされており、日常生活で他人に気づかれるレベルのにおいは大幅に軽減されることがほとんどです。
Q2.手術の傷跡は目立ちますか?
A2.脇のシワに沿って切開するため、半年から1年ほど経過すると目立ちにくくなります。ただし、においを徹底的に取り除こうと皮膚を薄くしすぎると、傷跡が硬くなったり色素沈着が残ったりする可能性があります。当院では機能美を重視し、できる限り傷跡が残りにくいよう工夫しています。
Q3.仕事や学校はいつから行けますか?
A3.手術当日から日常生活は可能ですが、術後3日間から5日間は脇をガーゼで厚く固定します。この期間は腕を大きく上げる動作が制限されるため、激しい運動や重い荷物を持つ仕事はお休みが必要です。事務作業などであれば、翌日から可能ですが、前開きの服を準備するなど工夫が必要です。
Q4.子供のわきが手術は何歳から受けられますか?
A4.当院では二次性徴が終了する18歳頃を目安にしています。成長期に手術をしても、その後に新しい腺が発達して再発する可能性があるためです。ただし、いじめの原因になるなど、社会生活に重大な支障がある場合は、低年齢でも手術を検討することがあります。
Q5.保険は適用されますか?
A5.医師が診察し「悪臭が甚だしく、周囲から指摘されるなど社会生活に支障をきたしている」と判断した場合は、保険適応での手術が可能です。単に「自分のにおいが少し気になる」といった軽度の場合は、自費診療をご案内することがあります。
院長より
わきがのお悩みは、単なるにおいの問題ではなく、その方の「心の健やかさ」に直結する重要な課題です。広島市安佐南区祇園のわかば皮ふ形成クリニックでは、これまでがんセンターなどで「再建外科」という失われた組織を治す医療に注力してきた経験を活かし、現在は皆さんの健やかな生活を取り戻す「再健外科」として、わきが手術に取り組んでいます。
私は日本形成外科学会認定の形成外科専門医および指導医として、皮膚の構造を熟知した上で、機能性と審美性の両立を目指した手術を行っています。においを減らすことはもちろん大切ですが、それと同時に「脇の引きつれ」や「目立つ傷跡」といった合併症を最小限に抑えることが、医師としての腕の見せ所だと考えています。私たちのクリニックでは、複数のスタッフが力を合わせ、皮膚科的なアプローチと外科的なアプローチを並行して行える体制を整えています。
診察の際、多くの患者さんが「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいます。においの問題は、正しい治療で解決できる可能性が十分にあります。下祇園駅近くの便利な場所にありますので、広島市全域からお気軽にご来院ください。コンプレックスを取り除き、皆さんが自信を持って前向きに日々を過ごせるよう、全力でお手伝いさせていただきます。
日帰り手術の準備や流れについては「手術を受けられる方へ」のページもご覧ください。
文責 形成外科専門医 江草豪

